「自分の立場を分かっているのか、逮捕することもできる」 警察や検察かたる男らに脅され…女性(60代)が1200万円だまし取られる 島根・松江市

警察官や検察官をかたる男らから「あなたは詐欺事件の容疑者」「自分の立場を分かっているのか」などと脅され、島根県松江市内に住む女性(60代)が計1200万円をだまし取られていたことが、29日、分かりました。 島根県警松江警察署によりますと、5月4日、女性の家の固定電話に「あと2時間で電話が止まります」という音声ガイダンスの電話がありました。 女性がガイダンスに従って操作すると、デジタル庁を名乗る男に電話がつながりました。 男は「あなた名義の電話番号から迷惑電話が発信されており、苦情が来ている。警視庁原宿警察署に電話をつなぐので被害届を出して下さい」と言い、原宿警察署の葛城と名乗る男に代わりました。 葛城は「あなたは被害者ではなく、詐欺事件の容疑者です。詐欺事件の犯人を逮捕しているが、あなたから口座を買ったと話しているので、あなたも容疑者として捜査している」などと話しました。 そしてSNSのLINEに登録するよう求め、その中で警察手帳の画像が送られて来たことで、女性は相手が本物の警察官だと信じてしまいました。 さらに葛城は、毎日定時連絡することや、守秘義務があるので家族にも話してはいけない、と女性に命じたということです。 その後、検察官の石原を名乗る男から「あなたの無実を証明するには、口座に入っているお金のシリアルナンバーを調査しないといけない。調査は金融庁がする」と連絡があり、現金を振り込むよう要求しました。 続いて葛城の上司のミズタという男が「自分の立場を分かっているのか。逮捕することもできる」と重ねて脅したということです。 このため女性は5月9日と10日、14日と15日、17日と18日の計6回、それぞれ200万円ずつ指定された複数の個人名義の口座に振り込み、だまし取られたということです。 女性が同じ市内の金融機関のATMを使っていたことから、不審な振り込みが繰り返されていると松江警察署に通報があり、警察が女性に確認して詐欺被害が分かりました。

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