5月28日、神奈川県警は元交際相手の死体遺棄容疑で逮捕していた男をストーカー規制法違反の疑いで再逮捕した。警察が今回、ストーカー規制法を被害者保護のために有効に機能させるのに失敗したことは明らかである。 このいわゆる「川崎ストーカー事件」はストーカー事案の扱いの難しさを改めて認識するきっかけとなった。現在、調査が行われているが、被害者と警察のコミュニケーションが十全ではなかったことは明らかだろう。こうした構図は過去にもたびたび見られたものだ。 1999年10月に起きた桶川ストーカー殺人事件。被害者の訴えを埼玉県警は無視し続けたのみならず、事件後には被害者に非があるかのような情報を記者クラブに流した。