日本大重量挙げ部の奨学生から授業料名目などで金をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は10日、詐欺容疑で、同部元監督の難波謙二容疑者（63）＝東京都狛江市東和泉＝を逮捕した。 捜査関係者への取材で分かった。 捜査関係者によると、難波容疑者は2023年4月に入学予定の同部の奨学生4人に対し、「免除は2年目からだ」などと偽り、本来払う必要がない入学金や授業料などの名目で計205万円を振り込ませ、だまし取った疑いが持たれている。 日大によると、難波容疑者はコーチらに指示し、入学金や授業料の一部または全額が免除される奨学生に対し、入学前に「（学費などを）1年目のみお支払いください」と虚偽の説明をした学校案内などを送付。同部名義の口座に金を振り込ませた後、現金で引き出し、自身の研究室の引き出しに保管していた。 同様の手口による不正徴収は少なくとも04年度以降、計約5320万円に上った。大半は家族や知人との飲食費、高級外車BMWのコーティング代、贈答品の購入などに私的流用したとされる。