町発注の工事で、業者への便宜の見返りに風俗店での接待など20万円相当の供与を受けたとして、広島県警は11日、同県海田町職員の男(26)=同県府中町=を収賄容疑で逮捕し、発表した。また、海田町の土木会社の社長(39)=広島市西区=を贈賄容疑で逮捕した。県警は2人の認否を明らかにしていない。 捜査2課によると、町建設課技師の職員は道路や橋梁(きょうりょう)の施工管理などを担い、契約時に相見積もりを取る業者の選定に関わっていた。逮捕容疑は、道路舗装工事などの随意契約の際に、相見積もりを取る業者の一つに同社を選ぶなどし、2023年1月~24年10月に謝礼などとして、社長から風俗店や飲食店で計7回、約12万円分の接待と現金8万円を受けたというもの。 同課によると、同社が受注した町発注の工事は22年度は数件だったが、23年度以降は年間10件以上に増えたという。 職員の逮捕を受け、竹野内啓佑町長は11日夕に会見を開き、「職員の法令遵守の徹底を図り、信頼回復に努めていきたい」と陳謝した。(山中由睦)