イランのエスマイル・ハティブ情報相は、イランがイスラエルの「数千という表現では足りないかもしれない」規模の機密文書を入手したことを発表した。ハティブはこれら機密文書を「(イランの)戦略的地位を高める宝の山」と表現している。 本誌はイランとイスラエルの外務省にコメントを求めている。 近日公開予定だというそれらの文書には、イスラエルの核計画、外交関係、防衛能力に関する詳細が含まれており、移送には「機密性の高い手段」と「報道禁止期間」が必要だとイラン国営メディアが報じている。 この発表は、すでに緊張状態にある地域に新たな不確実性を加えるものだ。もしイスラエルの核に関する機密情報が公開されれば、外交関係の不安定化、軍事的報復、あるいはアメリカが主導する対イラン交渉の妨げになり得る。 また、核開発、諜報活動、秘密作戦を巡るイランと西側諸国の間の不信の深まりを浮き彫りにしていることの証左でもある。 イランは、どのようにこれらの文書を入手したかについては明らかにしていない。また、2023年にイスラエルの核関連施設が受けたサイバー攻撃との関連も示していない。 最近イスラエル国内で、イランのためにスパイ行為をしていたとして逮捕された者がいるが、これも今回の文書と関係しているかどうかは不明だ。 イラン軍に近いSNSアカウントも、今回の発表直後にヘブライ語で「我々はお前たちのすべての秘密を知っている」と投稿した。 イスラエル当局に対する心理的圧力を強める意図があると見られている。 イスラエル政府は本件についてコメントしていない。