「いずれ逮捕される。急いで人を殺さないと」 元自衛官が被告人質問で明かした心境

京都市東山区のマンションで令和5年12月、住人の高齢男性を刺殺し、逮捕当時に「(相手は)誰でもよかった。逮捕されていなければ、また人を殺すつもりだった」という趣旨の供述をしていた元陸上自衛官の水島千翔(ゆきと)被告(22)の裁判員裁判の第2回公判が12日、京都地裁(大寄淳裁判長)で開かれた。 殺人と銃刀法違反の罪に問われている水島被告は、この日の被告人質問で、「いずれ逮捕されるので急いで人を殺さないといけないと思った」と述べ、複数人の殺害を企てていたと明かした。被告は犯行後も繁華街で次の標的を狙っていた。 被告は弁護側の質問で事件当日を振り返り、改めて「女性や子供、高齢者など抵抗されにくい相手を探したが、標的が見つからなかった」などと述べた。当初は5人ほどを殺害する意図があったとも説明した。 その上で検察側は、逮捕後の取り調べに被告が「心残りは1人しか殺せなかったこと」「人を殺したい願望が消えるとは思わない」と供述していたと指摘。これに対し被告は事件後に初めて「どれほどひどいことをしたのか自覚した」と述べ、弁護側の質問に対しては「これから二度と人は殺しません。約束します」と述べた。 起訴状によると、5年12月3日夜、京都市東山区のマンションの階段踊り場付近で、住人の岡田好次郎さん=当時(82)=を転倒させて背中を複数回踏み付け、刃渡り約17センチの包丁で複数回突き刺し失血死させたなどとしている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする