関西六大学野球連盟に所属する大商大の蜷川大(21)が不起訴処分で10日に身柄を釈放された。釈放から2日後の12日、関係者によると、蜷川は「仲間や周囲の方々に心配をかけてしまった」と話していたという。 神戸地検は10日、15歳の少女への不同意性交容疑で逮捕された蜷川を不起訴処分にした。理由を明らかにしていない。兵庫県警は5月21日に蜷川を逮捕していた。 大商大は今春のリーグ戦で連盟記録を更新する7季連続優勝を果たした。蜷川は5月20日の大経大戦に「5番・捕手」で先発。リーグ優勝に大きく貢献した一人だった。大商大は現在開催されている大学選手権への出場権を得ていたが、短期間で野球部関係者に逮捕者が相次いだことで、大学側は5月28日に公式サイト上で同選手権の出場辞退を発表した。 関西六大学野球連盟は6月3日付で大商大野球部に公式戦や練習試合を含む対外試合の自粛勧告を行った。期間は5月21日から7月20日。当該期間中に実施されるすべての対外試合ならびに選抜事業への選手推薦や派遣を見送る措置を講じた。対象となる大会等は、大学選手権、関西六大学野球春季新人戦、関西大学野球5リーグ対抗戦、大学野球日本代表候補合宿の4つになる。 蜷川は二塁送球1秒75の強肩と勝負強い打撃に定評がある。昨冬には大学日本代表候補による強化合宿に参加するなど、プロも注目する選手だ。今後、野球部への関わり方は未定だが、関係者によると、野球を続けていきたい意向があるという。