６月16日、埼玉県警は殺人の容疑で埼玉県さいたま市在住の無職・斎藤純容疑者（31）を再逮捕した。斎藤容疑者は’18年１月ごろ、SNSで知り合った宮本果歩さん（当時21歳）の首を絞めて殺害したとみられている。 「事件が発覚したきっかけは今年５月、斎藤容疑者が別の女性からスマートフォンを盗んだ罪で逮捕されたことでした。その家宅捜索の中で自宅から宮本さんの頭蓋骨が発見され、逮捕につながりました。宮本さんの骨は頭蓋骨以外にも複数見つかっており、県警は自宅で遺体を解体したものとみて、さらなる捜査を行っています。 斎藤容疑者は宮本さんの他にも20〜30代と思われる女性の頭蓋骨を所持しており、いずれも自室の棚に飾っていたそうです。宮本さんの殺害については、『合意の上で殺した。小さい頃から殺人願望のようなものを抱いていた。動機は単純な殺意そのもの』と語り、容疑を大筋で認めています。一方、別の女性の頭蓋骨については、『ネットで購入した』と話しており、殺害については否定しています」（全国紙社会部記者） 斎藤容疑者は両親と同居していたが、家族は取り調べに対して、「全然知らなかった」と語り、関与を否定しているという。 18日に検察に身柄を送られる際には、押しかけた多くの報道陣を前にしても微動だにせず、真っすぐに一点だけを見つめていた斎藤容疑者。それでも、FRIDAYデジタルのカメラマンがカメラを向けると、一瞬だけ、こちらを一瞥した。瞳には生気がなく、そのうつろさは斎藤容疑者の虚無さを表しているようだった。 「斎藤容疑者は取り調べに対して『通り魔をして人を殺すのは、リスクが高いと思い諦めた。自殺願望者であれば警察の捜査も私まで届かず、好都合だった』とも語っているそうです。宮本さんと出会ってからは、彼女に『住み込みのバイトに行く』といった手紙を書かせたり、場所が特定されないようにSIMカードを抜くよう指示を出すなど、周到に計画をしていたことがわかっています」（同前） 斎藤容疑者が一貫して「同意のうえの殺人」を主張しているように、今後も捜査の焦点は「合意の有無」になっていくとみられる。弁護士の鈴木秀二氏が解説する。 「通常の殺人罪であれば、10年〜15年の懲役刑となります。今回は死体遺棄の疑いもあるので、仮に起訴されれば最長となる懲役15年の判決もあり得ます。一方、同意殺の量刑は２〜７年とその半分以下です。被害者はかねてから周囲に自殺をほのめかすような言動をしていたとの報道もあるので、今後はその部分についても捜査が進んでいくでしょう。 ただ、警察としてはあくまで『殺人容疑』で再逮捕している。つまり、殺人罪として立件できると踏んでいるということです。また、斎藤容疑者は被害者に対して細かく指示を出していますが、どこまで主導していたのかも気になるところです。当然ですが、強制する形で死を選ばせたとなれば、同意殺は認められませんから」 自身の殺人願望のために、若い命に手をかけたのだとすれば、絶対に許されることではない。