山口県和木町に住む高齢の女性が、警察官を名乗るオレオレ詐欺で、あわせて4000万円をだまし取られていたことが26日、わかりました。女性は「同居の家族に迷惑がかかる」と相談できなかったと話しています。 警察によりますと先月、和木町に住む70代の女性の自宅に、デジタル庁の職員を名乗る人物から「犯罪組織との関与が疑われる」などと電話がありました。 その後、警察官を名乗る男からスマートフォンのメッセージアプリ「LINE」に誘導されました。男はビデオ通話で警察手帳や逮捕状のような物を示したということです。 女性は「潔白を証明しなければ逮捕する」「確認をするので金を振り込め」などのことばを信じ、合わせて12回にわたって現金を振り込んだほか、自宅近くに現れた人物に2回現金を手渡し、あわせて4000万円をだまし取られました。 女性は家族と暮らしていましたが、「逮捕されれば家族に迷惑がかかる」と相談できなかったということです。 警察は詐欺事件として捜査をしていて、「ビデオ通話で逮捕状を示すことはなく、まずは警察に尋ねてほしい」と呼びかけています。