【独自】捜査幹部語る 八田容疑者どこへ? 別府大学生死亡ひき逃げ事件から3年

大学生が死亡したひき逃げ事件から、2025年6月29日で3年。逃走を続けている八田與一容疑者について、番組では継続して取材をしてきました。そして今回、初めて大分県警・捜査一課が単独インタビューに応じました。(6月28日OA「サタデーステーション」) ■別府ひき逃げ事件 6月29日で3年 被害者母の友人 「八田容疑者が憎いという思いがありますがやはりお子さんを失ったというご両親の気持ちが本当いたたまれなくて、本当に早く一日も早く捕まえてもらいたいという気持ちが一番です」 事件現場には多くの花が手向けられていました。大分県別府市の県道で、停車中のバイク2台に八田容疑者の運転する軽乗用車が追突。大学生1人が死亡、1人がけがをしました。この事件で重要指名手配に指定されているのは八田與一容疑者です。 今回私たちが取材したのは、大分県警捜査一課の衛藤特別捜査隊長。改めて、事故の瞬間映像をみてもらいました。八田容疑者は、車内に財布や携帯を残し、その場から裸足で逃走。 大分県警 刑事部捜査第一課 衛藤和弘特別捜査隊長 「相当な速度で衝突して跳ねられているのかなという推測はできる」 「とにかく現場から離れたかった、必死で逃げているのかなという感じ」 ■捜査幹部語る 逃走経路「現場に戻った形跡なし」 防犯カメラから想定される八田容疑者の逃走経路。繁華街やJR別府駅を通り、海方向へ逃走。およそ2キロ離れたヨットハーバーで着ていたTシャツが発見されたものの、ここで足取りは途絶えています。その後のルートについて。 大分県警 刑事部捜査第一課 衛藤和弘特別捜査隊長 「ここから行くとすれば北の方に行くか、ここから南の方に行くか、もしくは海の方にいくかという風なことが考えられる」 Q別府駅に戻った可能性は? 「いまのところ現場の方に戻るような形跡はありません。歩いて行っているのか、途中で何か盗んだりとか、車両を盗んだりとかいうことも考えられますのでそういったところも当然視野に入れて捜査をしています」 ■検証重ね、時効のない殺人容疑に 焦点となっていたのは、「殺人」容疑で捜査できるのかどうか。 大分県警 刑事部捜査第一課 衛藤和弘特別捜査隊長 「当時の現場の状況のみで殺意を立証するというのは、なかなか非常に厳しいものがありまして。防犯カメラを捜査したり、各種の実験とか検証とか解析を行って殺意を立証した」 当初、時効のある「ひき逃げ」の容疑で指名手配された八田容疑者。6月ようやく、捜査本部は殺人と殺人未遂の容疑で逮捕状を取得。これで時効がなくなりました。 ■情報提供急増 特に多い7都道府県 殺人容疑の追加により大きく変化があったのが情報提供の件数です。 大分県警 刑事部捜査第一課 衛藤和弘特別捜査隊長 「先月よりも2倍以上の情報件数になっております」 Q「本人がいた」というような情報? 「本人がいたというよりも、似ていますというような情報がやっぱり多いです」 警察に寄せられた情報の件数は、1万件を超えました。件数が多いのは大分をはじめ、東京、大阪、愛知、福岡、沖縄、北海道。この7都道府県で、あす警察はチラシを配って事件についての情報提供をさらに呼びかけるということです。 大分県警 刑事部捜査第一課 衛藤和弘特別捜査隊長 「一般の方から情報提供がありますので、それぞれですね、情報の内容を一つ一つしっかり確認しながら追跡をしている状況」 整形や化粧などで顔を変えているという可能性もあるといいます。 大分県警 刑事部捜査第一課 衛藤和弘特別捜査隊長 「やはり目が切れ長でちょっと上がっているような特徴だとか、耳ですね、耳に上部が特徴ありますので、特にこの辺はですね注意して見るようにしています」 <取材後記> 事件から3年。放送では伝えきれなかった遺族らの思いがあります。「何も変わってない」この言葉がこの事件の全てだと今回深く感じました。殺人の容疑が追加されたから遺族の気持ちが変わるわけではない。ただ時効がなくなっただけ。どこにいるのか何をしているのか何も手掛かりがないまま3年。警察もいろんな捜査はしている、しかし捕まっていないので何も始まらない。私は報道する立場として引き続き視聴者に伝えていきたいと強く思いました。(サタデーステーション ディレクター 庄賀由花)

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