広島県府中町の公園で4月、男性会社員を殺害し現金などを奪ったとして、16歳から18歳までの男女3人が逮捕されてから1週間。事件前にはSNSでのやりとりがあったとされています。私たちが注意すべきことや、事件の今後の流れについて専門家に聞きました。 府中町の公園で4月、東京・練馬区の会社員・里見 誠さん(当時52)を殺害し、現金などを奪ったとして、16歳から18歳までの男女3人が逮捕されてから1週間。 警察や捜査関係者によりますと、里見さんと女は数年前、愛媛県松山市で知り合ったとみられています。事件当日は会う約束をしていて、事件発生のおよそ1時間前、現場の方向に向かって一緒に歩く容疑者の女と里見さんとみられる姿が確認されています。 一方、容疑者3人の関係性を整理すると、男2人は同じ会社の後輩と先輩で、そのうち1人は、女と交際関係にあったとみられています。 被害者の里見さんは東京在住。容疑者の女は松山市在住で、残りの2人は安芸郡に住んでいました。事件前、里見さんと女のやりとりや、容疑者同士のやりとりには、SNSが用いられていたとみられています。 情報リテラシーに詳しい専門家は、これまで繋がりを得られなかった人物同士が接点をもてる、SNSのリスクを指摘しています。 広島大学 大学院 人間社会科学研究科 匹田 篤 准教授 「実際のリアルの社会の中では、例えば親子ほど歳が離れた人が仲良く話すことは、なかなかあり得ないと思いがちです。しかし、インターネットの場合、すごく広い沢山の人の中から出会うわけなので、この人たちとすごく分かり合うことができるかもしれないと思うわけです。そこが、時には良いように使われることもありますが、それによって相手を騙してしまったりだとか、何かそれが犯罪になっていくことも起きうるリスクがあります」 匹田准教授は、実際に会わないと分からない人となりや性格といった、相手の情報が抜けてしまったSNS上でのコミュニケーションには注意が必要だといいます。