「少し離れようか」 男は路上で見かけた知人女性に、こう声をかけた。男は言葉巧みに女性をホテルへ誘い、部屋に入った直後に性的暴行を加えたという――。 警視庁新宿署は7月17日までに、不同意性交致傷の疑いで住居不詳の会社員・亀田慎吾容疑者(48)を逮捕した。20代の女性Aさんにわいせつな行為をし、全治2ヵ月のケガを負わせたという。 「逮捕容疑の事件は、昨年12月28日の夕刻に起きました。東京・新宿歌舞伎町の路上で顔見知りのAさんを見かけた亀田容疑者。『散歩でもしよう』と声をかけ、言葉巧みに近くのホテルへ誘ったそうです。警察によると、その後の犯行手口は悪質だったとか。 亀田容疑者は部屋に入った直後、性行為を求めますがAさんに拒否されます。逆上した亀田容疑者は、刃渡り約10㎝のペティナイフをAさんに突きつけ『やらないと殺す』と脅し性的暴行を加えケガをさせたとされるんです。亀田容疑者は、以前Aさんが勤務していた飲食店の客でした。当時から、Aさんに好意を抱いていたのかもしれません」(全国紙社会部記者) ◆「まったく記憶にありません」 Aさんは亀田容疑者がホテルから立ち去るとスグに110番通報。防犯カメラの映像などから亀田容疑者の関与が浮上した。7月17日の送検では、淡々とした様子で護送車に乗り込んだ亀田容疑者。警察の調べに対し「まったく記憶にありません」と犯行を否認しているという。 今回の事件について、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。 「たまたま被害者を見かけ犯行に及んだのなら、あらかじめターゲットを物色していたのかもしれません。持ち歩いていた刃渡り約10㎝のナイフで脅し性的暴行を加えるとは、計画性があり手馴れた印象を受けます。 夕刻という時間帯も、計算に入っていたのでしょう。夜中では女性が1人で歩くケースが少なく、帰宅時の夕刻なら相手も時間的に余裕があり誘いに乗る可能性が高いですから。密室でのトラブルで物証が少ないのを考慮し、犯行を否認しているのかもしれません」 警察は、亀田容疑者の余罪についても調べを進めている。