不正車検の見返りに現金受け取ったか 容疑で自動車検査員を追送検

不正に車検証を交付する見返りに現金を受け取ったとして、三重県警交通指導課と鈴鹿署は22日、三重県鈴鹿市石薬師町の民間車検場「リトルガレージ」の自動車検査員、田中正樹容疑者(59)を加重収賄容疑で追送検した。捜査関係者への取材で分かった。 県警は、車検での不正行為を依頼して現金を送ったとして、自動車販売修理業の男性も贈賄容疑で送検した。ともに認否は明らかにしていない。 捜査関係者によると、田中容疑者は5月、男性から依頼され、トラック1台について保安基準に適合しているように装った虚偽の書類を中部運輸局三重運輸支局に提出。不正に車検を通した見返りに現金を受け取ったとされる。 県警は今月9日、検査せずに車検を通したとして、田中容疑者を含む「リトルガレージ」の整備士3人と、依頼した別の自動車販売業者の計4容疑者を虚偽有印公文書作成・同行使や道路運送車両法違反(車検証の不正更新)などの疑いで逮捕。金銭の授受などについて追及していた。 「リトルガレージ」は国指定の民間車検場。自動車の整備完了後、車検を最終チェックし、国の基準に適合しているか確認する自動車検査員は見なし公務員にあたり、収賄罪の適用対象になる。【長谷山寧音】

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