市職員、職務で支店長と知り合ったか 他に4件落札 気仙沼官製談合

宮城県気仙沼市発注の道路整備工事の設計業務の入札をめぐり、市職員がコンサル会社支店長に設計価格を漏らしたとして逮捕された官製談合事件で、市職員は職務を通じて支店長と知り合ったとみられることが、捜査関係者への取材でわかった。同社は他にも市発注業務を4件落札。県警は2人が業務で仲を深めた可能性があるとみている。 22日、官製談合防止法違反などの疑いで送検されたのは、市土木課技術主幹兼道路整備係長の後藤文治容疑者(47)。2023年7月19日に実施した市発注の道路設計業務の一般競争入札にあたり、12日、非公開の設計価格を県内で「中央技術コンサルタンツ」東北支店長の清水康弘容疑者(51)=公契約関係競売等妨害容疑で送検=に漏らし、落札させた疑いがある。 市によると、設計価格は人件費や材料費などを積算した工事の見積もり額。設計価格の7割が最低制限価格だという。 今回の入札で最低制限価格は740万2千円で計3社が参加。同社が最低制限価格より8千円高い741万円で落札した。 後藤容疑者は23年4月から係長として職員が積算した設計価格を確認、承認する立場だった。市によると、後藤容疑者が係長になってから同社は市発注の道路工事の設計業務など計5件を落札したという。(手代木慶)

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