4月の新東名事故巡り俳優・広末涼子さん立ち会いで実況見分…事故から3か月の今なぜ実施?専門家に聞く(静岡)

28日午前、「新東名浜松SA」に現れた1台の白い捜査車両。窓とカーテンが開くと奥から姿が見えたのは俳優の広末涼子さん。 (高山 基彦 キャスター) 「広末さんが事故を起こす前にたちより、運転を交代した浜松SAで本人立会いのもと、実況見分が行われています」 事件から約3か月ぶりにカメラの前に姿を見せた広末さん。警察は本人立ち会いのもと実況見分を実施しました。 事件は2025年4月…。 俳優の広末涼子さんは静岡・掛川市内の新東名高速道路で車を運転中、大型トレーラーに追突する事故を起こしました。その後、島田市内の病院に搬送された広末涼子さん。その時、女性看護師の足を蹴ったり腕をひっかいたりするなどけがをさせたとして傷害の疑いで逮捕されました。 事故の前後、大きな声を上げるなど広末さんの“不審な言動”が確認されましたが、警察が行った薬物検査の本鑑定の結果、大麻や覚せい剤など違法な薬物は検出されなかったということです。そして、逮捕されてから9日目の朝。 (高山 基彦 キャスター) 「今、広末さんが出てきました。広末涼子さん釈放です。午前6時20分、今、警察署から出てきてゆっくりと頭を下げました。深くお辞儀をしました」 (高山 基彦 キャスター) 「今、広末涼子さん、出てきました」 全身黒い服装。約3秒間頭を下げた後…少し周りを見渡し、ほほえむような表情を見せ…深く息をつきました。 (高山 基彦 キャスター) 「今、正面に止められた車に、扉が開いて乗り込みました」 広末さんは処分保留で釈放となりました。釈放後、広末さんは都内の病院に入院していましたが、公式サイトで「双極性感情障害」および「甲状腺機能亢進症」と診断されたことを公表していました。 釈放から約3か月、警察は7月28日、当時の事故状況を詳しく調べるため、本人立ち会いのもと実況見分を実施。午前10時24分、駐車場に止まったのは1台の白い捜査車両。 (高山 基彦 キャスター) 「窓にはスモークがはられ、本人の表情などはこちらからは確認できません」 まず、車から降りてきたのはカメラを首からさげた静岡県警の捜査員。 (高山 基彦 キャスター) 「今、後部座席の窓が開きました。カーテンをそっと開いて捜査員と会話をしています」 帽子をかぶり、マスク姿の広末涼子さんが捜査員と会話をしている様子が確認できました。 (高山 基彦 キャスター) 「ちらりと今、本人の表情が確認できました。一言二言、捜査員と言葉を交わして、今、当時の状況について説明しています。2人の捜査員が広末涼子さん本人と話をし、当時の状況を確認しています」 (高山 基彦 キャスター) 「後部座席、窓が開いている席に広末涼子さんが乗っています。カーテンがかけられていて、こちらから本人の表情は確認できません」 (高山 基彦 キャスター) 「釈放から3か月がたちました。4月16日の当時は、かなり顔色も悪い状況のまま広末涼子さんが釈放となりました。今、県警の捜査員が捜査車両を含めて証拠の写真を撮っています」 車の外からは、広末さんの表情を見ることが出ませんでしたが、ようやく…。 (高山 基彦 キャスター) 「今、一瞬、広末さんの表情が見えました。少し下をうつむきがちで、今、表情を見せています。下を見て落ち着いた様子で実況見分に臨んでいます。広末涼子さんの表情をこちらで10秒ほど確認することができました。表情は少し困惑している模様。少し目を落としがちな表情で、今、捜査員との実況見分が行われていました」 広末さんは同乗者の男性と運転を交代した「新東名浜松SA」で、捜査車両に乗ったまま当時の状況を説明。捜査資料用の写真を撮る際には車から顔をのぞかせ、その姿を確認することができました。 (高山 基彦 キャスター) 「時間にしておよそ5分、『新東名浜松SA』での実況見分が終わりまして、捜査車両の白い車が駐車場を後にします」 その後、事故現場である掛川市の粟ヶ岳トンネルの方へ向かう捜査車両。捜査にあわせて新東名森掛川 ICから島田金谷 ICの上り線は午前11時から2時間にわたり通行止めに、通行止めが始まると停まっていた捜査車両が動き出し、再び、事故現場へ向かいました。トンネルの手前でも白い捜査車両のトランクが開く場面も…。 そして、浜松SAの実況見分からおよそ1時間後、トンネル内で実況見分が行われました。捜査関係者によりますと、広末さんは大型トレーラーに衝突する前後、複数回にわたりトンネルの外壁に衝突しているとみられ、警察は当時の状況について詳しく話を聞いています。 約3時間にわたり行われた実況見分。事故から3か月たち、なぜ今、実施されたのか、元東京地検特捜部、副部長の若狭勝弁護士は…。 (元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士) 「交通事故があった場合に、多くは実況見分が通常行われるものであ ります。(実施時期は)そんなに遅すぎることはないと思います。傷害事件については、恐らく示談もできているので起訴されない、不起訴になる可能性が極めて高いのですが、ただ、元々の一連の事件のきっかけとなったこの交通事故については、まだ何も捜査がされてきていないということで、改めて実況見分を今やっているということだと思います」 今後の捜査の展開について若狭弁護士は…。 (元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士) 「実況見分の結果を踏まえて、警察が、さらに警察署などで事情を聞くというプロセスがあると思います。3か月前後ぐらいすると、検察庁に、この交通事故に関する罪で書類送検され、検察庁の方ではさらにいろいろと証拠を分析して処分を決めていくと。可能性としては年内12月までに検察庁の処分がなされる。罰金刑、あるいは普通の裁判で拘禁刑の裁判に起訴されるということが、ことしの12月末までには決まっていくのではないかと思います」 警察は、これまでにも広末さんから事故の状況について複数回にわたり任意で話を聞いていて、今後も慎重に調べを進める方針です。

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