中国でスパイ活動を行ったとして北京市の第2中級人民法院(地裁)から懲役3年6月の実刑判決を受けたアステラス製薬の60代の日本人男性社員は28日、上訴期限を迎えた。日中外交筋によると、男性は上訴しない意向を示しており、判決が確定する見通しだ。 男性は同社の現地法人で幹部を務めたベテラン駐在員。2023年3月の帰国直前に拘束され、この年の10月に正式に逮捕された。その後、24年8月にスパイ罪で起訴され、今月16日に判決が出ていた。 判決は、男性が中国の内部情報を外国の機関に渡したと認定する内容だった。【北京・畠山哲郎】