職場に使用済みの避妊具を郵送…被害女性をPTSDに追い込んだ元郵便局員「前代未聞の性犯罪」

今年4月10日、大阪府内の郵便局に勤務する女性職員宛てに使用済みの避妊具が入った封筒などを送ったとして、威力業務妨害の疑いで大阪府警に逮捕(のちに在宅起訴)された元郵便局員の中嶋泰浩被告(43)。その後の警察の捜査で、中嶋被告の恐るべき余罪が明らかになった。郵便局員という立場を利用して全国各地の女性郵便局員に同様の封筒を送っていたのだ。 「昨年12月中旬、府内十数ヵ所の郵便局に女性郵便局員に宛てた茶封筒が届きました。開封すると、中には体液が付着した避妊具やティッシュが入っていました。封筒の中には『好きや』『連絡ください』というメッセージと、差出人のメールアドレスが書かれたメモが同封されていたようです。 宛名はボールペンで書かれ、筆跡も同一。消印もほとんどが中嶋被告の自宅がある京都のものでした。自身が寝屋川郵便局に勤務していることがバレないよう、中嶋被告は通勤途中に通りかかった郵便ポストから投函していました」(全国紙社会部記者) ターゲットの選出も、郵便局員という立場を利用していた。 「中嶋被告は日本郵政グループ労働組合の機関紙で好みの女性を物色していました。機関紙には、局員の氏名や顔写真、勤務先の郵便局が載ってますから。逮捕後の捜査で、関西圏を中心に北海道や岐阜、奈良、熊本など全国9道府県20ヵ所ほどの郵便局で同様の被害が出ていることが明らかになりました」(同前) 封筒に付着していた体液のDNA鑑定や筆跡から、中嶋被告の関与が浮上。中嶋被告の自宅から、使用済みの避妊具が入った封筒2通が押収された。 ◆自宅近くでも女性を物色 常習的に犯行に及んでいたと見られる中嶋被告。捜査関係者は、「ターゲットとなったのは日本郵便の社員だけではありません」と明かす。 「自宅最寄りの市役所の女性職員や一般企業の女性社員も被害に遭っていました。中嶋被告はたまたま用事で訪れた役所や会社の窓口でタイプの女性を見つけると、フルネームが記載された名札をチェックして使用済みの避妊具を送り付けていたのです。 中嶋被告は寝屋川郵便局で課長代理の立場にありましたが、事件を受けて懲戒解雇されました。私生活でも、愛想を尽かした妻から家を追い出されたようです。被害を受けた女性の中には、PTSD(心的外傷後ストレス症)を発症してしまった人もいます」 警察の調べに対し、中嶋被告は「性欲を満たすために送り付けたが、業務を妨害するつもりはなかった」などと容疑を一部否認していたが、7月中に威力業務妨害罪で大阪地検堺支部に在宅起訴された。 性欲を満たすため、多数の女性を傷つけた中嶋被告。課長代理の職を失い、家族から家を追われた今、己の罪と向き合えているのだろうか。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする