【AFP=時事】米国国立公園局(NPS)は4日、2020年の人種的正義を訴える抗議運動の中で倒された、南北戦争の南軍将軍の像を、首都ワシントンに再設置すると発表した。 南軍のアルバート・パイク将軍の像の再設置は、ドナルド・トランプ大統領が2期目の初めに出した2本の大統領令を支持するものだと、NPSは声明で説明した。一つは「コロンビア特別区を安全で美しくすることについて」、もう一つは「アメリカの歴史に真実と正気を取り戻すことについて」である。 パイク将軍のフリーメーソンへの貢献をたたえるこの像は、米首都にあった唯一の南軍将軍の記念碑だった。 奴隷制を維持する目的で米国から分離し、1861~1865年の南北戦争を引き起こした南部連合を称えるこれらの像は、2020年中頃に広がった人種差別への抗議運動の標的となった。 2020年6月、ミネアポリスで白人警官に殺害された黒人男性ジョージ・フロイドさん(当時46歳)の死を受け、人種差別に抗議する「ブラック・ライブズ・マター」運動が全米に広がった。 当時1期目だったトランプ大統領は、パイク将軍像が引き倒されたことを「恥ずべきことだ」と批判した。 「首都の警察は、像が引き倒され燃やされるのをただ見ているだけで、職務を果たしていない。関係者は直ちに逮捕されるべきだ」とトランプ氏はツイッターに投稿した。 NPSによると、パイク像は撤去以来、安全な場所で保管されており、現在修復中だという。像の再設置は2025年10月までに行う予定としている。【翻訳編集】 AFPBB News