「死者にムチ打つのか」死亡した竹内・元兵庫県議の妻、立花孝志氏を名誉毀損容疑で刑事告訴

兵庫県の告発文書をめぐり、斎藤元彦知事らの疑惑を追及していた竹内英明元県議(当時50歳)が死亡したことをめぐり、竹内氏の妻が8日、神戸市内で会見し、政治団体「NHK党」党首・立花孝志氏(57)について、竹内元県議に対する名誉毀損容疑で兵庫県警に刑事告訴し、受理されたと明らかにした。 告訴状は2通。6月13日と30日にそれぞれ受理された。 竹内氏は昨年(2024年)、兵庫県議会調査特別委員会「百条委員会」の委員を務め、知事選投開票日の翌日・11月18日に県議を辞職した。妻や代理人弁護士によると、立花氏は知事選期間中から竹内氏に関する真偽不明の発言を街頭や動画投稿サイト・ユーチューブで繰り返したという。 告訴状によると、立花氏が昨年(2024年)12月、当時立候補していた大阪府泉大津市長選挙の街頭演説で「何も言わずに去っていった竹内県議はめっちゃやばいね。警察の取り調べを受けているのは間違いない」などと発言。ユー告訴状によると、立花氏が昨年(2024年)12月、当時立候補していた大阪府泉大津市長選の街頭演説で「何も言わずに去っていった竹内県議はめっちゃやばいね。警察の取り調べを受けているのは間違いない」などと発言し、動画投稿サイト・ユーチューブでも配信。さらに竹内氏が亡くなった翌日の2025年1月19日には、X(旧ツイッター)やユーチューブで「(兵庫県警が竹内氏を)逮捕する予定だった」などと虚偽の情報を発信するなど、死亡した後も竹内氏の名誉を傷つけ、遺族感情を侵害したとしている。 この件については、兵庫県警・村井紀之本部長(当時)が県議会で立花氏の発言を全面的に否定する異例の対応を取った。 SNSでも「黒幕は竹内」など多くの批判的なコメントが投稿され、竹内氏は妻に「犯罪者扱いされている」と不安を訴えるようになった。2024年12月に、うつ状態と診断され、症状が悪化していた。 竹内氏の妻は「夫は兵庫県政の混乱の中で追い詰められて孤立し、社会に絶望してこの世を去った。知事選をきっかけに突如始まった真偽不明の情報が拡散し、止める手だてがなかった」と話した。 そして、「民主主義の根幹をなす選挙が、死者の冒瀆に利用される異常さ、悪質さを深刻に受け止めなければならない。なぜ、こんな目に遭わなければならないのか。デマで人を貶め、死者に鞭(むち)を打つことが平然と行われている」と声を震わせた。 兵庫県警は今後、本格的に捜査を進める。

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