曲折経て旧ロシア領の米アラスカで決着 4年2カ月ぶりの米露首脳会談開催地

【ワシントン=坂本一之】米露両政府は4年2カ月ぶりとなる首脳会談について、双方に中立的な第三国の開催を模索したが、調整は難航した。プーチン露大統領にはウクライナ侵略に関連して国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているため選択肢は少なく、最終的に米北部アラスカ州で決着。プーチン氏が約10年ぶりに訪米することになった。 米CNNテレビによると、ロシア側は欧州地域での開催を敬遠し、冷戦時代から米露首脳が会談を行ってきたオーストリア・ウィーンやスイス・ジュネーブも候補から外れた。ジュネーブでは4年2カ月前の2021年6月に当時のバイデン大統領とプーチン氏が会談した。 ロシア側はアラブ首長国連邦(UAE)を「完全に適切」として提案したが、米側で多数の反対論が出たという。トランプ大統領は今年5月も中東を訪問しており、大統領に再び長距離移動を強いるのを周囲が嫌った。 候補地はトランプ、プーチン両首脳と関係が良好なオルバン氏が首相を務めるハンガリーか米国に絞られ、最終的にプーチン氏がかつてロシア領だったアラスカでの開催を了承した。 トランプ氏は11日の記者会見で、「ロシアの大統領が米国を訪れることは(米側に)非常に敬意を表する行為だ」と歓迎した。ホワイトハウスは、トランプ氏が将来的にロシアを訪問する可能性があるとしている。

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