大阪府警捜査4課は“桜の代紋”? 捜査対象に暴行疑い 元検事からは「まだやっていたのか」の声

大阪府警の現職の警察官が捜査対象の男性を殴るなどしたとして、3日に特別公務員暴行陵虐容疑で府警に逮捕された事件が波紋を呼んでいる。背景には暴力団といった反社会的勢力に対する捜査で名をはせた府警捜査4課の独特の手法が影響したという指摘もある。 * * * 捜査対象になっていたのは、若い女性を繁華街やSNSで声がけするなどして、風俗業界といった「有害業務」に勧誘する「ナチュラル」という国内最大級のスカウトグループ。10年近く前に東京で稼働を始め、現在では、大阪、北海道、福岡などでもグループが確認されている。警察庁も「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)と位置付けており、東京では逮捕者も出ているという。 トクリュウは、SNSなどでつながり、犯罪で資金を得ているため、実態の解明が難しいとされる。 ある捜査関係者は「トクリュウは暴力団のように、トップの傘下にいろいろなグループがぶら下がるような組織で、全国に広がっている。暴行などを加えてメンバーを監禁するなど、手口は暴力団とそっくりなので、捜査4課や組織犯罪対策課が事件を手掛けるケースが多い」と説明する。 捜査関係者によると7月18日の夜、府警は20人以上の捜査4課の捜査員が現場にかけつけ、職業安定法違反(有害業務の紹介)容疑で、「ナチュラル」の拠点とされる大阪市西区のレンタルオフィスに家宅捜索に入った。その際、ロックされたスマートフォンが数台あったことから、暗証番号を男性から聞き出そうとしたが、拒否され、捜査員2人が捜査対象だった20代男性の顔面や腹部を殴打するなどした疑いがあるという。 一方で府警は「ナチュラル」のメンバー4人を職業安定法違反の疑いで逮捕。弁護士が接見した際「暴行を受けた」との申告があり、府警に訴えて、容疑が発覚した。 「防犯カメラに2人が暴行を加えている様子がはっきりと映っていたことで逮捕となった。ほかにも防犯カメラからは確認できていないが暴行を受けたとの訴えがあり、さらに捜査している」(捜査関係者)

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