広島県内の特殊詐欺被害が過去最悪のペースです。すでに去年一年間の被害総額を上回っていて、県警は注意を呼びかけています。 広島県警によりますと、特殊詐欺の被害総額はことしに入ってから7月末までで12億円を超え、すでに、去年1年間の被害総額を大きく上回っています。 このうち過半数は「オレオレ詐欺」で、特に警察官を騙って「あなたの口座が犯罪に使われている」「このままだと逮捕される」などと不安をあおり、「口座の調査」などと言ってお金を振り込ませる詐欺の被害が急増しています。 6月には、広島市の男性(70代)が1億4400万円あまりをだまし取られる被害も発生しています。 県警は、「捜査の名目で金銭を要求すること」や、「あなたを逮捕するとSNSなどを通じて連絡すること」は無いと、注意を呼びかけています。 オレオレ詐欺の被害、実は若い世代にも多いんです。ことしに入ってから7月末までの、広島県内のオレオレ詐欺の被害認知件数を年齢別にまとめると、一番多いのは80代以上となっていますが、次いで20代、30代の被害が多くなっています。 携帯電話に電話がかかってきて、言葉巧みにLINEのビデオ通話に移行。逮捕状をビデオ画面越しに見せるなどの手口が急増し、SNSに慣れている若い世代の被害も増えているのです。 広島県警は、▼警察官が事前に「逮捕する」と電話することはない。▼保釈金などといって、警察官や検察官が電話でお金を要求することはない。▼逮捕状の写真を送ることもない。と注意を呼びかけています。