22日に七尾市中島町鹿島台の介護老人保健施設「寿老園」で起きた殺人事件で、七尾署に逮捕された無職岡田道定容疑者(87)が被害者の石坂壽(ひさし)さん(93)の顔面を集中的に殴打した疑いのあることが24日、捜査関係者への取材で分かった。被害者の顔は血だらけで複数箇所に陥没が確認されており、七尾署は殺意を裏付ける証拠とみて調べを進める。 岡田容疑者の逮捕容疑は、22日早朝、施設の同部屋に入居する石坂さんに対し、リハビリに用いる金属製の重りなどを使って頭や顔を殴った疑い。2人の居室にリハビリ用の器具は置かれていないため、七尾署は岡田容疑者がつえで暴行を加えるとともに、居室近くのリハビリ室から重りを持ってきたとみている。 捜査関係者によると、石坂さんの傷は顔面に集中していた。石坂さんはベッドであおむけになって倒れており、抵抗した形跡はなく、岡田容疑者が一方的に暴行を加えた可能性がある。動機について、岡田容疑者は「日頃の言動で恨みが積み重なっていった」との趣旨の供述をしており、殺意についても認めているという。