街中に出没する「ぶつかりおじさん/おばさん」の動機は一体なに? 識者は「過剰な正義感を振りかざしている」と指摘

8月23日、東京・渋谷区の商業施設「渋谷ヒカリエ」で男が催涙スプレーを噴射し、8人が病院に搬送される事件があった。傷害の疑いで現行犯逮捕されたのは、自称会社員の46歳の男。被害者の一人と肩がぶつかったことで口論になり、スプレーを噴射したという。昨今、街中で肩がぶつかってトラブルに発展するケースが散見されるが、その背景にはSNS時代ならではの「動機」がありそうだ。 * * * 今回のヒカリエの一件以外にも、肩がぶつかったことで傷害事件を引き起こした例は複数報じられている。 2024年9月、神奈川県のJR茅ケ崎駅前で男性(37=当時、以下同)の顔面を傘の先端で突いたとして、会社員の男 (41)が逮捕された。2人の間に面識はなく、歩行中に肩がぶつかり口論になったという。 相手に重傷を負わせる事件も起きている。22年8月、神奈川県高津区の路上で友人と立ち話をしていた男性(33)が、会社員の男(29)に顔を殴られて下あごを骨折した。男は男性と肩がぶつかりそうになり暴行に及んだとされる。 なぜ、肩がぶつかったくらいで“キレて”しまうのか。傷害事件に発展するケースはまれだろうが、街中でも通行人同士の体がぶつかって言い争う姿は時折見かける。東洋大学社会学部社会心理学科の戸梶亜紀彦教授は「歩きスマホ」が原因になっているケースが少なくないとみる。 「スマホ画面に集中し、さらにはイヤホンまでつけて歩く人の姿をよく目にします。彼らは衆人の中にいながら完全なプライベート環境をつくり出している。そういう状況で他者と接触すると、驚きだけでなく『自分の空間に侵入された』という怒りが芽生え、過剰に反応してしまうのでしょう」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする