トルコ裁判所、最有力野党幹部の役職辞任を命令

[イスタンブール 2日 ロイター] – トルコ最大都市イスタンブールの裁判所は2日、最有力野党の共和人民党(CHP)のイスタンブール県委員長を務めるオズギュル・チェリク氏の辞任を命令し、別のCHP幹部のギュルセル・テキン氏を暫定委員長に指名した。 イスタンブール市長を務めていたCHPのエクレム・イマモール氏が3月に汚職容疑で逮捕されたのに続き、エルドアン大統領による政敵締め付けの動きとみられる。 イスタンブールの裁判所は、2023年にCHPが開いた地区大会でチェリク氏が選出された裏に金銭のやり取りがあったとの理由で、県委員会役人は辞めるべきだとの判断を示した。 CHP側はこうした主張を全面的に否定するとともに、裁判所には地区大会の決定を覆す権限などないと反論したことが、ロイターが確認した裁判記録で分かった。 裁判所の判決についてCHPのオズギュル・オゼル党首は「効力はない」と述べ、憲法裁判所を含めた上級審に控訴する意向を表明した。 またオゼル氏は、裁判所の判決を受けてテキン氏を党から追放処分にしたとしている。 チェリク氏は、CHPのイスタンブール県本部前に集まった支持者に向けて、委員長のポストは誰にも渡さないと宣言した。 こうした一連の動きを受け、トルコの株価と債券価格は急落した。

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