8月28日に山形県酒田市で起きた交通事故。下校中の女子中学生が車にはねられ意識不明となりました。TUYの取材によると、今も容体が変わったという情報はありません。 この事故は、警察と検察の判断が分かれ、逮捕された男の起訴される罪名が注目されました。女子中学生の回復を祈りつつ、課題が見えた事故を振り返ります。 ■事故、そして検察の判断を振りかえる 山形県酒田市で横断歩道を渡っていた中学3年生の女子生徒をはねたとして逮捕された男がおととい過失運転傷害の罪で起訴されました。 山形地方検察庁はより罪の重い危険運転傷害の罪ではなく過失運転傷害の罪で起訴した理由について、男が女子生徒がいることを認識していたと証明することが難しいとの考えを示しました。 この事故は先月28日午後3時前、酒田市亀ヶ崎の交差点で起きたものです。 起訴状などによりますと酒田市に住む無職の62歳の男が軽乗用車を運転し、横断歩道の前で停車していた車を追い越した際に、横断歩道を渡っていた中学3年生の女子生徒をはねケガをさせました。 警察によりますと女子生徒は意識不明の重体となり、現在も意識は戻っていないということです。 ■危険運転傷害に容疑を切り替えたが… 警察は当初、過失運転傷害の容疑で男を逮捕しましたが、事故の状況からより罪の重い危険運転傷害に容疑を切り替え男の身柄を山形地方検察庁に送っていました。 しかし検察は、危険運転傷害の罪での起訴は見送り、過失運転傷害の罪で起訴しました。 ■なぜ危険運転での起訴を見送った? TUYの取材に対し危険運転傷害の罪での起訴を見送った理由について、山形地方検察庁は、当時現場の見通しが悪かったことなどをあげ、男が女子生徒がいることを認識していたと証明することが難しかったとしました。 そのうえで、”故意”が重要な要件となる”危険運転傷害”の罪で起訴することは、なかなか難しいとの認識を示しました。