市議会傍聴席に居座った疑い、男を逮捕 「脱帽」めぐりトラブル続く

宮城県警栗原署は22日、市議会で議長の要求をはねのけて傍聴席に不当に居座ったとして、栗原市の無職の男(77)を建造物不退去の疑いで現行犯逮捕したと発表した。容疑を否認しているという。 同署によると、男は栗原市議会の傍聴席で、22日午前10時55分ごろから議長から議場外へ退去するように何度も要求されたにもかかわらず、午前11時40分ごろまで正当な理由なく退去しなかったという。 同市議会事務局によると、男とは議場での「脱帽」のルールをめぐり、7月からトラブルが続いていたという。 同市議会議会では、防犯上の理由と議場の秩序を守るためとして、帽子、杖、マフラー、防寒着などを議場で着用しないように傍聴規則で定めている。 男は7月下旬の臨時議会でハンチング帽を着用したまま傍聴し、議長から注意を受けたが、脱帽を拒んだ。 9月17日の定例会もハンチング帽を着用して傍聴し、議長が脱帽を求めると、男は「却下」と声を上げて注意には応じず、議長から退場を命じられた。注意に従うように促した傍聴席の別の男性と口論になり、一緒に退場した。同市議会で傍聴者に退場を命じた初めての記録という。 そして男は22日に再びハンチング帽を着用して議場の傍聴席に。議長らから再三注意され、規則を守り脱帽して傍聴するか、退場するかを求められたが、黙ったまま応じなかった。議会事務局の関係者が110番通報し、警察が現場に駆けつけた際も、議長の求めに応じなかったため現行犯逮捕された。退場させられる際には、大きな声で何かを叫んでいたという。(三村悠)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする