デンマーク複数空港に無人機再び侵入 1空港が数時間閉鎖

【AFP=時事】デンマーク警察は25日、国内の複数の空港上空に無人機が侵入し、このうち1空港が数時間にわたり閉鎖されたと発表した。コペンハーゲン空港でも今週、同様の事件があった。 警察によると、無人機が目撃されたのはオールボー、エスビャウ、スナボーの3空港とスクリュズストロプ空軍基地で、いずれもその後に飛び去ったという。 このうち北部のオールボー空港は一時閉鎖を余儀なくされ、数時間後に再開された。オールボー空港はコペンハーゲンに次ぐ規模の大きな空港だ。 北ユトランド警察はオールボー空港での侵入について「無人機は非常に広い範囲を数時間にわたり飛行しており、撃墜することはできなかった」と説明し、「操縦者も逮捕できていない」とした。 南ユトランド警察は24日夜に、エスビャウとスナボー両空港、スクリュズストロプ空軍基地で無人機飛行の報告を複数受けたことを明らかにした。 エスビャウとスナボーの2空港は25日朝まで運航予定がなかったため、閉鎖措置は取られなかった。 警察は、無人機はライトを点けていたため地上からも確認できたが、種類や目的は不明とし、情報機関や軍とともに「状況を解明するための調査」を進めていると述べた。 22日には首都コペンハーゲン上空でも複数の大型無人機が確認され、空港施設が数時間にわたり閉鎖された。 事件を受け、メッテ・フレデリクセン首相は「デンマークの重要インフラに対するこれまでで最も深刻な攻撃だ」とし、「これは最近観察されている他のドローン攻撃、領空侵犯、欧州の空港を狙ったサイバー攻撃の一環だ」と警戒感を示した。 デンマーク上空での一連の事案は、ポーランドやルーマニアでの同様の事例や、ロシア戦闘機によるエストニア領空侵犯に続くもので、ロシアのウクライナ侵攻が続く中で緊張を高めている ロシア政府は事件への関与を否定した。 一連の無人機侵入は、デンマークが初めて長距離精密兵器の取得を発表した後に発生した。デンマーク政府は、今後数年間にわたりロシアが脅威となるとして、その必要性を強調していた。 コペンハーゲン駐在のロシアのウラジミール・バルビン大使は、デンマークの動きを「純粋な狂気」と非難した。【翻訳編集】 AFPBB News

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする