「中国警察」を名乗る人物からの指示で金を振り込み、留学生が多額の現金をだまし取られる事件が発生しました。被害は約5900万円にのぼるということで、警察は特殊詐欺事件として捜査しています。 警察によりますと、被害に遭ったのは草津市に住む留学生の男性(21)です。 男性は今年6月、中国の大手IT企業を名乗る男から中国語で「あなたの個人情報を使ってアカウントが作られており、詐欺に使われている」などと電話があり、さらに上海警察を名乗る別の男から「逮捕したマネロンの犯人の証拠品からあなたの個人カードが出てきたため、共犯者としてリストに載っている」などと言われました。 その後、すすめられたアプリを使ってビデオ通話などでやりとりをしたところ、”中国警察の制服姿”を見せられた上で「マネロンの被害者たちがあなたを逮捕するよう請願してきましたが、保釈保証金を支払えば逮捕しなくて済む」などと言われたということです。 男性は指示にしたがい、今年6月から7月にかけて、1回あたり約100万円から約1000万円を指定の口座に振り込みました。送金は7回にわたり、合計約5900万円をだまし取られたということです。 その後、詐欺を疑った男性が警察に相談したところ、事件が発覚しました。 警察は特殊詐欺事件として調べを進めるとともに、警察官を名乗り「犯罪に巻き込まれている」などと言って現金の振り込みを指示するものは詐欺とみて、必ず警察に相談するよう注意を呼び掛けています。