王将社長射殺事件の裁判 初公判は11月26日 京都地裁

「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービス(京都市山科区)の社長だった大東(おおひがし)隆行さん(当時72)を殺害したとして、殺人罪などで起訴された特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部の田中幸雄被告(58)の裁判について、京都地裁は3日、初公判を11月26日に開くと明らかにした。 裁判員裁判ではなく裁判官のみで公判を行う。田中被告が組員であることが考慮されたとみられる。 事件は2013年12月19日早朝に起きた。京都市山科区の本社に出勤してきた大東さんが駐車場で車を降りた直後、腹や胸を拳銃で4発撃たれた。目撃者はいなかった。 捜査関係者によると、京都府警が現場付近にあったたばこの吸い殻のDNA型鑑定などの捜査を進め、22年10月に田中被告を殺人などの容疑で逮捕した。府警は指示役がいたとみて捜査を続けている。 これまでの公判前整理手続きで、田中被告による犯行かどうかの「犯人性」を裁判の争点とすることが決まっている。被告側は無罪を主張する方針。 殺人事件は裁判員裁判の対象だが、裁判員に危害が加えられる恐れがある場合などは裁判所の決定で対象外となる。田中被告について、京都地裁は昨年9月、裁判員裁判の対象から外すと決定。被告側は不服として大阪高裁に即時抗告したが棄却され、最高裁への特別抗告も退けられた。(茶井祐輝)

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