ロサンゼルス(CNN) 今年1月に米カリフォルニア州ロサンゼルス地域で発生して十数人の死者を出した大規模火災に関連して、検察は8日、フロリダ州に住む29歳の男を逮捕したと発表した。 南カリフォルニア米連邦検察によると、逮捕されたのはジョナサン・リンダークネヒト容疑者(29)。ロサンゼルス地域で1月に発生した「パリセーズ火災」に関与したとして、放火による器物損壊の疑いがもたれている。この火災では十数人が死亡し、住宅や事業所など数千棟が焼失していた。 リンダークネヒト容疑者は火災発生当時、ウーバータクシーの運転手をしていて、パシフィック・パリセーズ地区に住んでいた。 調べによると、リンダークネヒト容疑者は放火の数日前から、物に火を付ける場面のあるラップ音楽の動画を繰り返し見ていたとされる。 さらに、火災発生の数カ月前には生成AIのチャットGPTに対し、「炎上する森林と逃げ惑う群衆を描いたディストピア絵画」の生成や、貧困層と富裕層の格差を際立たせる描写の生成などを指示したとされる。 ウーバータクシーの運転手だった容疑者は、12月31日に乗客を降ろした後、富裕層の豪邸が立ち並ぶパシフィック・パリセーズ付近の遊歩道を歩き回り、1月1日未明に火を付けたとされる。 リンダークネヒト容疑者は8日、フロリダ州オーランドの連邦裁判所に出廷したが、この日は罪状認否は行われなかった。 有罪を言い渡された場合は20年以下の禁錮を言い渡される可能性がある。