「はっきり言って捨て駒、身代わり」主犯格として逮捕された男性が語る”闇バイト”の実態と恐怖 「自分も家族も不幸にしかならない」と訴え

「闇バイト」が背景にあるとみられる事件が後を絶ちません。なぜ若者たちは闇バイトに手を染め抜け出せなくなるのでしょうか。 かつて「かけ子」から「主犯格」として犯罪に手を染め逮捕された男性は今、「すべてを失う」と警鐘をならしています。 ■特殊詐欺の主犯格として逮捕された男性 フナイムさん 「2015年に特殊詐欺の主犯格として警察に逮捕されました。(闇バイトの若者は)はっきり言って捨て駒ではあります。身代わりみたいなもんですよね」 「闇バイト」の恐ろしさについて語るフナイムさん。名前の由来は刑務所で呼ばれていた番号「2716」からです。 ■闇バイトのきっかけは「金融業で稼げる」知り合いからの誘い フナイムさんが「闇バイト」を始めたのは20代の時。 きっかけは知り合いから「金融業で稼げる」などと誘われたことでした。 フナイムさん 「ベンツ乗ろうよ、ブランド品買おうよ、ロレックスしようよ、そんな甘い言葉を鵜呑みにしてしまった」 軽い気持ちから足を踏み入れた「闇バイト」の世界。当初は特殊詐欺の「かけ子」でしたが、次第に主犯格として闇バイトで集めた若者を管理する立場になりました。 フナイムさん 「『おまえのせいで警察に通報されて、捕まったらおまえだからな、こっちはお金もパーになるし、どうするんだ、責任とれんのか』みたいな感じで(受け子を)詰めてました。相手を恐怖で操るというか」 ■月2000万円を稼いだことも 月に2000万円を稼いだこともあったというフナイムさん。しかし、10年前に逮捕されすべてを失いました。 「闇バイトは破滅しか生まない」。 いま講演などを通してその危険性を訴え続けています。 フナイムさん 「被害者はもちろん、加害者もその家族もみんな不幸にしかならない、犯罪をしてお金を手に入れてその一瞬は幸福かもしれないけど、その先の一生を考えたら不幸でしかない、だから(闇バイトは)絶対にやってはいけない」 ■実行犯の多くは20代の若者 全国各地に広がる「闇バイト」の事件。2022年からは「ルフィ」などと名乗る指示役が起こした強盗事件が相次ぎました。 警察庁によりますと、闇バイトに応募して実行犯となった多くは、20歳代以下の若者たちでした。

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