〈【判決は…】「娘に抵抗されたとき、どのように思ったか」「娘はどんな表情をしていて、どのような気持ちだったと思うか」「必ず答えてほしい」…少年院出所直後に殺人を犯した少年(15)が被害者遺族の思いに返した“驚愕の言葉”とは〉 から続く 和歌山県紀の川市の住宅街で2015年2月、帰宅直後の小学生・森田都史さん(当時11歳)が、近隣のひきこもり青年(当時22歳)に鉈状の刃物で胸や背中など十数カ所を刺され、頭部を鈍器で殴打されて失血死した。 一審は統合失調症による心神耗弱を認定し、加害者に懲役16年を言い渡したが、二審では自閉スペクトラム症(レベル1)との診断が下り、責任能力を認めつつ、量刑は維持されている。 被害者遺族の森田悦雄氏は事件を、そして判決をどのよう受け止めているのか。ノンフィクション作家の藤井誠二氏の著書『 「殺された側」から「殺した側」へ、こころを伝えるということ 』(光文社新書)の一部を抜粋し、紹介する。(全4回の3回目/ 続きを読む ) ◆◆◆