西アフリカでクーデター未遂 ベナン大統領が企て阻止を公表

コトヌー、ベナン、12月8日 (AP) ― 西アフリカ、ベナンの行政上の首都コトヌーの一部で散発的な銃声が聞こえるなか、パトリス・タロン大統領は12月7日、初めて公の場で発言し、クーデターの企てが失敗したことを明らかにした。 「再建のための軍事委員会」と名乗る兵士の一団7日未明、国営テレビでクーデターにより政府を解散すると発表した。 その後、内務相がフェイスブックへの投降で、クーデター「阻止された」と発表。 今回のクーデター未遂は、西アフリカを揺るがす一連の軍事政権掌握や未遂事件の最新の事例だ。先月にはギニアビサウで軍事クーデターが発生し、選挙結果をめぐる争いの末、自身と野党候補の双方が勝利を宣言したウマル・エンバロ前大統領が失脚した。 ベナンの現地メディアが大統領府関係者の話として、クーデターに参加した兵士13人が逮捕されたと報じたが、首謀者のパスカル・ティグリ中佐が拘束されたかは不明だ。 コトヌー市内の一部では銃声が聞こえ、兵士が巡回する姿も確認されたが、クーデター未遂が発表されて以降、市内の状況は比較的平静を保っている。 1960年にフランスから独立したこの西アフリカの国は、その後数度のクーデターを経験。1991年以降、マルクス・レーニン主義者のマチュー・ケレクーによる20年間の統治を経て、政治的に安定していた。 タロンは2016年から政権を握っており、来年の大統領選挙後に退任する予定だ。同大統領が推すロムアルド・ワダニ元財務相が選挙の有力候補だで、野党のルノー・アグボジョ候補は、十分な後援者がいないとして選挙管理委員会に立候補を拒否された。 (日本語翻訳・編集 アフロ)

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