元議員妻の医療法人理事を起訴 コロナ補助金5260万円詐取か

新型コロナウイルス対策の補助金約5260万円を詐取したとして、愛知県一宮市の「いまむら病院」を運営する医療法人「有俊会」の理事、今村有希子容疑者(57)=福島県郡山市=が逮捕された事件で、名古屋地検特捜部は30日、今村容疑者を詐欺罪で起訴し、発表した。認否は明らかにしていない。 関係者などによると、医療法人理事長や病院長は今村洋史・元衆院議員(63)が務め、今村容疑者は洋史元議員の妻という。 発表などによると、今村容疑者は、医療機器の発注や経理業務などの事務全般を統括。新型コロナウイルスの感染対策関連の愛知県の補助金をめぐり、2023年1~5月、実際には購入していない検査装置や個人防護具を購入したり、実施されていない消毒作業を行ったりしたという虚偽の内容を含む実績報告書や納品書を県に提出し、計4回にわたり、22年度の補助金約5260万円を県からだまし取ったとされる。 補助金をめぐる問題は、会計検査院が24年に約1億6千万円の過大交付を指摘。愛知県は今年3月、少なくとも約4億5千万円の不正受給が確認されたと発表した。県は、20~23年度に交付した補助金の全額計約17億6500万円と、約4億9千万円の加算金を納付するよう求め、すでに納付されたという。 洋史元議員は12年の衆院選で日本維新の会の公認で当選し、1期務めた。自民党に移り、旧安倍派に所属。24年の衆院選は、東京9区から自民公認での立候補を模索したが、派閥裏金問題で公認を得られず出馬を断念した。

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