日本の水産庁は13日、長崎県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で中国漁船を拿捕(だほ)したと発表した。停船命令に従わず逃げたという。これにより、日中間の緊張関係がいっそう悪化する可能性がある。 水産庁によると、漁船は12日、長崎県五島市沖の日本のEEZ内で確認された。「漁業監督官による立入検査を実施するため停船」を命じたが、船は従わずに逃げたという。 このため、EEZ内における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律違反の疑いで、この船を拿捕し、中国籍の船長(47)を同日逮捕した。 水産庁による中国漁船の拿捕は2022年以来。中国政府は日本側の発表にまだ反応していない。 12日に拿捕された漁船には、船長を含む11人が乗っていたという。 日本の当局やメディアは当該船について、漁獲能力の高い「虎網漁船」だとしている。 今回の事案は、日中関係が悪化する中で起きた。高市早苗首相は昨年11月に、中国が武力で台湾を奪取しようとした場合、日本が自衛隊で対応できる可能性について言及。中国の怒りを買ったことが発端だった。 中国は、日本が1945年まで占領していた台湾について、中国から分離した省であり、いずれは再び中央政府の支配下に置かれるべきだと長年、主張している。 中国は台湾「統一」のための武力行使の可能性を排除していない。 中国外務省は高市氏の発言を「甚だしくひどい」と非難し、日本の駐中国大使を召喚。さらに自国民に対し、日本への渡航や留学を再考するよう警告を発した。 これにより、訪日中国人観光客は急減し、日本の観光・小売関連株は下落した。 中国政府は高市氏に発言の撤回を繰り返し要求してきた。中国外務省も日本に「火遊びをやめる」よう警告しており、両国の外交的対立は2025年末にかけて深まった。 加えて、中国での公演を予定していた日本人アーティストのイベントの中止や、日本の人気映画の中国での公開延期も相次いだ。 先月には、日本に残っていた最後の2頭のパンダが中国へ返還された。 (英語記事 Japan says it seized Chinese vessel amid tensions with Beijing)