ジャーナリスト・丸山ゴンザレスの新刊『ナルコトラフィコ』(講談社)が3月18日(水)に発売され、発売一週間で重版された。 2015年の最初の放送からTBS系『クレイジージャーニー』に出演し続け、先日放送された「愕然…ゴンザレスが楽園ハワイの裏取材」でギャラクシー賞 2026年2月度月間賞にも選ばれるなど、この分野の第一人者でもある丸山ゴンザレス。これまで、番組を通じてコロンビア、ボリビア、パナマ、メキシコ、アメリカ、カナダの知られざる現状を紹介してきたが、本書ではその一つ一つの取材を結び付け、「白い粉」の道をあぶり出す。 原産地コロンビアで1グラム1ドルで取引されている「コカイン」。国を越えて輸送されるたびに値段は跳ね上がり、末端消費地である日本に届くころには、2万5000円を超えるような値段で取引されている。そのシステムがどう構築され、どう運用されているのか――。危険と隣り合わせの中、丸山は綿密な取材を重ねている。コロンビアでは麻薬王の伝説を追い、ボリビアでは高山病に悩まされながらコカインの原材料コカの葉を探す。パナマではギャングたちと出会いながら鹵獲された潜水艇に乗り込み、メキシコではカルテルとカーチェイスを繰り広げた。丸山はなぜこのような危険な取材に身を置くのか。就職氷河期を経て、ライターとなった丸山がどのようにして今のポジションに至ったのか。 発売を記念し、3月31日には青山ブックセンター本店で「放送禁止・口外禁止!最悪の犯罪組織と麻薬ビジネスの裏側『ナルコトラフィコ』刊行記念丸山ゴンザレスが語る狂気と闇の取材全貌」が開催される。 ■推薦コメント いったい、この国で、彼以外の誰にこんな本が書けるというのか。(佐藤究) 正しいときに正しいところに真逆の(側面をもった)人間が現れると新しい時代が始まる。(高野秀行) ■内容 就職氷河期によって考古学者の夢を閉ざした著者は危険地帯へと向かった。死と隣り合わせの中、「悪魔の値段」の正体を炙り出すために。コカインを巡る、15年の取材の記録と軌跡。旅の始まりは、「麻薬王」という幻想を追うことだった。かつてパブロ・エスコバルが支配したコロンビア、見せしめの死体が歩道橋に吊るされるメキシコ、そして密造潜水艇が潜むパナマのジャングル。決死の潜入取材を重ね、密造工場(キッチン)でガスマスク越しに精製の現場を目撃し、カルテルの銃口とカーチェイスを潜り抜ける。そこで浮かび上がったのは、衝撃的な事実だった。 現在の麻薬カルテルは「第三世代」に突入している。カリスマ的な「王」はもはや存在しない。そこにあるのは、ボスが逮捕されても、誰かが殺されても、自動的に暴力と利益を再生産し続ける「システムとしての怪物」だった――。