スパイ冤罪事件ゆかりの地 北大「宮沢・レーン事件」を歩く

太平洋戦争が開戦した1941年12月8日、北海道帝国大学(現北海道大学)の学生、宮沢弘幸さんと米国人の英語講師レーン氏夫妻が軍機法違反容疑で逮捕、投獄されたスパイ冤罪(えんざい)事件「宮沢・レーン事件」ゆかりの地を歩く「北大ピースツアー」が4月、札幌市の北大キャンパスで開かれた。 市民ら約60人が参加、北11条西5丁目の外国人教師官舎跡で、事件を考える会の北野邦雄さんの説明を聞きながら、当時のレーン家にも咲いていたというスノーフレーク(和名オオマツユキソウ)の花を眺め、往時をしのんだ。 宮沢・レーン事件は、北大の外国人教師らと外国語で会話、交流するサークルに参加した宮沢さんがレーン夫妻に軍事機密を漏らし、その情報が米大使館に伝えられたという嫌疑がかけられた。内容は当時、一般にも知られていた根室第一飛行場の新設についてで、宮沢氏は否認したが、最高裁で懲役15年の有罪が確定。レーン夫妻は捕虜交換で帰国、宮沢さんは戦後釈放されたが、獄中でかかった結核が原因で1947年に死去した。 参加者は北大総合博物館の事件についてのパネル展示も参観した。 同会は北大に対し、旧官舎跡に事件を伝える記念碑を設立するよう働きかけを続けている。(三木一哉)

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