【北京=三塚聖平】中国外務省は30日、王毅外相が29日、訪問先のカナダの首都オタワでカーニー首相と会談したと発表した。中国外相がカナダを訪問するのは約10年ぶり。王氏は同日、カナダのアナンド外相とも会談し、協力の深化を進める考えで一致した。 中国とカナダは、トルドー前政権下の2018年にカナダ当局が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の幹部を逮捕したことを機に関係が悪化。昨年3月に発足したカーニー現政権下で関係改善が進んだ。ともに摩擦を抱えるトランプ米政権の存在が、関係改善機運につながっており、カーニー氏も今年1月にカナダ首相として約8年ぶりに訪中した。 王氏は、カーニー氏に対し「両国関係の転換は双方の利益にかなう」と指摘し、意思疎通や協力の強化を呼びかけた。 中国側によると、カーニー氏は「中国とハイレベル交流を密接にしたい」と述べ、エネルギーや金融などの分野で協力を深める用意があると表明した。双方は「米国第一」を掲げるトランプ政権を念頭に、「多国間主義」を堅持、実践することでも一致した。 王氏は、アナンド氏との会談では、台湾問題について「中国の核心的利益の核心」だとし、「一つの中国」原則の堅持を求めた。双方は、外相間の戦略対話の設立などで合意した。