千葉県内で特殊詐欺の被害が急増し、若年層にも被害が広がっていることを受け、県警は昨年に続き、6月の1カ月間を集中対策期間とする。本部から全署に約100人の捜査員を派遣し、検挙と抑止の強化に乗り出す。 県警によると、「だまされたふり作戦」を実施するほか、犯行に使われる不正な電話番号や口座の追跡を徹底することで、犯行グループの検挙につなげるという。 抑止面では、犯行の約7割で国際電話が使われていることから、着信ブロックと対策アプリの普及を急ぐ。SNSやインターネット広告を通じ、若者を含む幅広い世代への注意喚起にも力を入れる。 今年1月から4月末までの特殊詐欺の被害額は約45億2800万円で、前年同期の約37億1600万円を大きく上回っている。警察官を装う「ニセ警察」詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺が増える一方で、キャッシュカード詐欺盗など古典的な手口も目立つ。 5月には、千葉市花見川区で、警察の「だまされたふり作戦」を逆手に取った未遂事件が起きた。詐欺の電話をかけたあとに、今度は警察官を装って「先ほどの電話は詐欺だ。犯人を捕まえるために、だまされたふりをして現金を渡してほしい」などとうそを言って現金を奪い取ろうとしたとされる。通報を受けた警察官が受け子とみられる者を現行犯逮捕した。 従来の手法に新たな要素が組み合わさるなど、手口が多様化、巧妙化しており、県警は注意を呼びかける。(高梨洸)