幸せそうな様子で映る一枚の家族写真。袋井市に住む、松本幸司さん一家 5人です。 一家は3月、高速道路で起きた事故に巻き込まれ亡くなりました。 (記者) 「車は完全に焼け焦げていて原型をとどめていません」 三重・亀山市の新名神高速・下りの野登トンネルで大型トラックが渋滞の列に追突。車3台が炎上しました。 この事故を起こしたのが… (カメラマン) 「今、容疑者の女が出てきました」 大型トラックを運転していた水谷水都代被告です。水谷被告は、松本さん家族5人が乗った乗用車に追突し、そのはずみで、前にいた車も巻き込むなどして、計6人を死亡させた過失運転致死の罪に問われています。 その水谷被告は逮捕当時の取り調べで…。 (水谷 水都代 被告) 『前をしっかり見ていなかった』 スマートフォンを使って脇見運転をしていたと供述しています。 家族5人全員の命が奪われた事故。松本さん一家は、関西方面へ観光に向かう途中でした。写真を提供してくれた遺族は…。 (松本さんの遺族) 「私たち遺族としても、このような悲惨な事故が起きないことを強く望みます。この事故をきっかけとして、運転中の携帯使用に関する厳罰化等の法改正も含めた検討をしていただきたいと考えております。社会がよい方向に変わるように期待をもって、亡くなった家族の写真を提供させていただいます」 事故が起きた理由や状況などが注目される中…。 (記者) 「今、遺族らが松本さんの家族の写真を抱えて裁判所の中に入っていきます」 10日、三重地裁で初公判が開かれたのです。 午後2時ごろ。裁判に出廷した水谷被告。 肌色の半袖にマスク姿で、まっすぐ前を向いて座っていました。裁判官に起訴内容について間違いないか問われると。 (水谷 水都代 被告) 『ありません』 こう小声で話し、起訴内容を認めました。続く検察側の冒頭陳述で、事故の状況が詳しくわかってきました。 水谷被告は、30歳のころからトラックを運転し始めました。“ながらスマホ”の罰則が強化されたことから、ダッシュボードにスマートフォンを固定するホルダーを設置するようになり、日常的にSNSのショート動画を見て、わき見運転するようになった。 事件当日については、スマートフォンをホルダーに固定した状態で、「TikToK」の料理動画のスクリーンショットを撮ろうと思ったものの、うまく撮れなかったため再度スクリーンショットをしようとして、13秒間脇見をして、82キロで運転したなどと指摘しました。 事故当時、トンネル内は50キロに規制されていたということです。 弁護側は、公訴事実に争いはないと述べました。 10日の裁判では、検察側が松本さんの母親のコメントを読み上げる場面も…。 (松本さんの母親のコメント) 『孫3人ともかけがえのない…私の命を引き換えにしても生きていてほしかった。事故がなければ幸せな生活を送れていたはずです。賠償よりも、元気だった5人を返してほしい。私は、りおに頑張ったら報われると教えてきました。ですが、もう頑張ることはできません。法律上で最も重い処罰を受けないと納得できません』 悲痛な胸の内が語られました。 次回の裁判では、遺族らが被告人質問を行う予定です。