栃木・那須町で宝島龍太郎さん夫婦が殺害され遺体が焼かれた事件で、“指示役”と“仲介役”とされた2人の被告に、東京地裁はそれぞれ懲役30年の判決を言い渡した。 ◆両被告ともに被害者と面識なし 2024年、東京・上野で複数の飲食店を経営していた資産家夫婦が殺害された事件。被害者の娘やその内縁の夫ら、合わせて7人が逮捕・起訴されたこの事件を巡り3日、初の“判決公判”が開かれた。 裁判長: 被告人両名をそれぞれ懲役30年に処する。 被告人席にいたのは、犯行の“指示役”とされる佐々木光被告(30)と、実行犯に犯行を依頼した“仲介役”とされる平山綾拳被告(27)の2人である。 両被告はともに、被害者夫婦との面識はなかったという。ともに表情を変えることなく、裁判長による判決理由を聞いていた。 ◆娘の内縁の夫が首謀か この事件の発端は2024年4月。 栃木・那須町の山中で、飲食店経営の宝島龍太郎さん(当時55)と妻の幸子さん(当時56)の遺体が、焼かれた状態で発見されたことだった。 娘の宝島真奈美被告(33)と、その内縁の夫である関根誠端被告(34)は、宝島さん夫婦と店の経営方針などを巡って対立していた。 事件前、関根被告は真奈美被告に対し、次のようなメッセージを送っていたという。 関根誠端被告が送ったとされるメッセージ: あいつら消してやる。ここで歩けなくさせてやる。 ◆権力への恐怖と家族への脅し 事件の首謀者とされる関根被告と内縁の妻・宝島真奈美被告に加え、実行役の若山耀人(きらと)被告と姜光紀(カン・グァンギ)被告など、計7人がいずれも殺人などの罪で起訴されている。 その7人の中で最初に開かれた裁判が、関根被告から依頼され、実行犯の手配と宝島さん夫婦の殺害や遺体の処分などを指示したとされる佐々木被告と、その計画を伝えられ後輩の姜被告ら2人に、殺害などの実行を依頼したとされる“仲介役”平山被告の裁判だった。 佐々木被告と平山被告はともに、被害者夫婦と面識はなかった。 これまでの裁判で、“指示役”とされる佐々木被告は起訴内容について「間違いありません」と認めている。 そして佐々木被告は、知人を介して知り合った関根被告からの依頼を受けたことについて、被告人質問の中で次のように述べた。 佐々木光被告: (依頼を)断れなかったのは、家族のことを言われたので。断るなら(家族を)同じ目に遭わすとも言われた。 報酬はもらっていません。 佐々木被告は事件の首謀者とされる関根被告について「権力を持っている人」という印象を持ち、逆らうと上野で仕事ができなくなると思ったと語った。 佐々木光被告: (Q.関根被告について)事件に巻き込んだことや、事件を起こしたことに、いら立ちを覚えている。 ◆涙混じりに謝罪の言葉 一方、“仲介役”の平山被告は「指示されたことによるもの」と起訴内容を一部否認。被告人質問では涙混じりに謝罪の言葉を述べた。 平山綾拳被告: 被害者の方々に…尊い命、人生を奪い、ご遺族さまの心に決して消えない深い傷をつけてしまったこと、心より深くおわびを申し上げたい。 検察側は2人の被告に対し、それぞれ無期懲役を求刑していた。 ◆裁判長「発案者でも首謀者でもない」 3日の判決で、裁判長は…。 裁判長: 被告人両名においては、被害者夫妻とは本件以前に関係性がなかったのに本件に関与し、本件各犯行の実現に向けて必要な役割を果たしたと言える。 一方で、“両被告は事件の発案者でも首謀者でもないうえ、実行犯を脅して犯行を行わせたわけではない”とも述べ、佐々木・平山両被告に対し、検察が求刑した無期懲役ではなく、懲役30年を言い渡した。 (「イット!」7月3日放送より)