立川市の小学校“侵入暴行”事件受け…都教委が会合 小池知事「学校の安全性確保」指摘

東京・立川市の小学校に男2人が侵入して教員や校長など5人を殴り現行犯逮捕された事件について、東京都教育委員会による会合や小池知事の定例会見でも事件について触れられ、学校における安全性の確保の重要性を指摘しました。 東京都教育委員会は5月9日、教育の専門家や弁護士など外部有識者を招いた初会合を行い、学校側に理不尽な言動などをするいわゆる「モンスターペアレント」への対応などを協議しました。会議では8日に起きた立川市の事件にも触れ、有識者から「通常時から保護者と良好な関係をつくることが学校の安全につながる」という意見が出たということです。 またこの日、東京都の小池知事も定例会見で事件に触れ、保護者の行き過ぎた行為が教職員の退職につながるケースもあると指摘しました。小池知事は「子どものことを第一に考えるのは親御さんであるかと思う。一方で、非常にそれが行き過ぎた場合には教師もその対応をするということで、中にはそれでへとへとになって、学校を、教師を辞めるといった例も正直多々ある。より良い方向を目指していく必要があるのではないか」と述べました。 学校と保護者との間で生まれるさまざまなトラブルについて問題解決に向けた取り組みの一つとして、法律の専門家がアドバイスを行う「スクールロイヤー」制度があります。江東区の区立幼稚園と区立小中学校でスクールロイヤー業務を担う弁護士たちに話を聞きました。 江東区のスクールロイヤーを務める伊東弁護士は「荒れそう、もめそうな面談の時は同席させてもらうこともある」と話し「あなた自身のリスクになりますよ、それは法律上問題なんですよということを学校は言いにくいと思うので、弁護士から言わせてもらいますねというところを言うため同席することはこれまでもやっている」と話します。また、鬼澤弁護士は「強硬な反応がある時、学校もうまくやっている場合もあるが、いろいろな事案を見ていると強硬に学校も突っぱねて『できません』と言って、保護者がカチンときて保護者がこういう状態になる例もあるので、対応の仕方、対保護者のコミュニケーションの仕方という意味でもアドバイスをしている」と話しています。 スクールロイヤーによって教職員や子どもたちの環境向上も見込めるとして、今回のような重大トラブルになる前にスクールロイヤーに相談してほしいと呼びかけています。

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