「生態系のダメージが…」オカヤドカリ所持で中国籍の男3人逮捕 天然記念物 無許可で約5200匹

奄美市で国の天然記念物に指定されているオカヤドカリを無許可で所持していたとして、中国籍の男3人が逮捕されました。3人は約5200匹のオカヤドカリを捕獲していたことも分かりました。 数え切れないほどの、国の天然記念物「オカヤドカリ」。その数、約5200匹です。 このオカヤドカリを許可なく所持していた疑いで5月7日、24歳から27歳の中国籍の男3人が文化財保護法違反の疑いで逮捕されました。スーツケースの中に入れていたといいます。 警察は専門家などに協力を要請し、押収したオカヤドカリの数や種類を確認していました。その結果、約5200匹のうち9割が日本固有種のムラサキオカヤドカリだと分かりました。 ムラサキオカヤドカリは中国などでは1匹約2万円の高値で取り引きされることもあるということです。奄美市の担当者は生態系へのダメージを心配しています。 (奄美市立奄美博物館・平城達哉学芸員) 「5000匹を捕られるということはかなり生態系のダメージが出てきてしまう可能性も考えらる。種の存続というところでも繁殖時期なので心配」 今後、自然環境に戻すかどうかも検討されています。 (奄美海洋生物研究会・興克樹会長) 「一時保管で飼育しているけど、飼育環境というのは自然の状況よりは劣る。できるだけ自然環境に放して、そこで生きたほうがオカヤドカリにとってはベスト」 中国籍の男3人は、奄美大島の複数の海岸で、約1週間かけて捕獲したとみられています。調べに対し3人はいずれも「オカヤドカリを獲ったことは間違いない」と容疑を認めています。警察は販売目的の可能性も視野に捜査を進めています。

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