【独自】「毎日モヤシ食ってるような生活」5カ月分給料未払いの元店長悲痛…中古車販売「カーネル」トラブル続報 渦中のN社長「今日から返済スタート」も少額に「逮捕逃れ」の声

広島・東広島市の中古車販売店。 広い敷地にはのぼり旗が散乱。 車はまばらで、ほぼ空き地の状態に。 つい3週間前には値札が付いた車がずらりと並んでいましたが、その様子が一変していました。 購入したはずの車が納車されないトラブルが相次ぎ、閉店状態に陥った中古車販売チェーン「カーネル」。 7月を迎えた今日新たな動きがありました。 被害者Aさん: 「26万円返金されました」って書いてあるのをパッと見て(Q.返金があるかも?)かもしれない。 こう話すのは、買った車が目の前にあるのに納車されないと被害を訴えるAさん。 5月に突然閉鎖されたこの店では、さまざまな被害が。 被害者Bさん: (問い合わせたら)「もうスクラップにされている」と言われた。 購入した車がスクラップにされるなど、驚きの実態を「イット!」が4回にわたり報じました。 一部の被害者は運営会社のN社長に電話で直接交渉。 録音された通話のやり取りでは…。 被害者Aさん: 5月の末に、今月末に納車ってことですよね。 N社長: の予定。予定としてそのくらいで納車できるように連絡するので。 はっきりしない返答を繰り返すN社長の様子が。 従業員の給料も支払いが遅れ、5カ月分が未払いという元店長も。 カーネル仙台店・元店長: 正直僕の知ってる店長も、毎日モヤシ食ってるような生活。 「イット!」の取材に対し「6月中に全ての方に返金したい」などと説明したN社長。 給料の支払いを求める従業員に向けては、「私はこれまで40億調達しています。1から2億の調達先はいくらでもあります」などとメッセージを送っていました。 しかし本社勤めだった元社員は“資金繰りが苦しく火の車”だったという経営状況を明かしました。 本社勤務だった元社員: 書類もたまっていたし、督促状とかすごくたまっていた。支払いや業者からの支払ってくださいという書類が常にたまっていた。(Q.融資受けられる状態じゃない?)そうですね。具体的な説明がなくその場しのぎの嘘の回答だろうなと、ずっと本社も店舗の従業員も思ってた。 N社長が“返金期日”だとした6月が終わり、今日から7月。 全国各地の店舗は、融資先が回収したのか展示されていた中古車が持ち去られ、閑散と。 中には、店の看板が「貸地」と書き換えられ新たな借り手が募集されている場所もありました。 こうした中、被害者Aさんのもとには今日N社長から、こんなメッセージが届いたといいます。 被害者Aさん: 「6月中に解決しようと思っていましたが、できませんでした」みたいなのと「今日から返金はスタートします」という文章が来た。 N社長が送った「本日から返金をスタートする」とのメッセージ。 すると被害者が集まるSNSには、ごくわずかな人から「返金があった」との報告が寄せられたのです。 一方で、その返金された額は4万9000円や26万円などと、まちまち。 さらに、給料120万円分が未払いの従業員に3万円だけが支払われたとの報告もありました。 N社長の会社が運営する自動車のオークション代行サイトに、約1000万円の愛車を預けいまだに代金を受け取っていない被害者Cさん。 この状況に憤りを隠せません。 被害者Cさん: 金額も少ないし「なんだコレ」みたいな金額。だって数万円とかですよ。120万円あった人3万円とかですから。 こうした少ない額の返済について、被害者からは逮捕逃れではないかとの声も上がっていました。 被害者からは「一応返すんだよっていう意思表示くらいのパフォーマンスではないけど、逮捕されないように『詐欺じゃない』という“焼け石に水”じゃないけど」「返済の意思を示すためとか、訴えられた時用のアリバイ作り。期待はしていないんですよ」といった声が上がりました 弁護士は、今後の返金状況を見守る必要があると指摘します。 橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士: 簡単に言うと詐欺罪での立件を避けたいという思いがあるふうに見える。この後すぐに返済がもう一度滞ってしまうということもあり得るかなと。注意深く返金の状況を見ていって必要に応じ、何か別の法的な手段をとることも重要になってくる。 N社長は今後も返済を続けていくのか。 「イット!」の取材に応じ、「7月中旬に全ての返済を終えることを目指している」などと説明しました。

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