京都市右京区の神社に多数の脅迫メールを送りつけたとして、京都府警は3日、滋賀県野洲市の無職の男(38)を脅迫と威力業務妨害の疑いで逮捕し、発表した。「神社が生成AIを用いて公式アカウントのアイコン画像を制作したことに腹を立てた」と容疑を認めているという。 右京署によると、男は3月23~27日、神社の公式ホームページ内のお問い合わせ先メールアドレスに「お前のクソ神社いつか原因不明の火事で全焼するぞ!」「お前らを叩(たた)き殺してやる!」などと記したうえ、炎が燃えさかる画像などを添付したメールを数十通送って脅迫。境内の巡回強化を余儀なくさせ、業務の遂行に支障を生じさせた疑いがある。 捜査関係者によると、この神社は、境内に芸能の神をまつる芸能神社がある車折(くるまざき)神社という。 神社側によると、3月に公式アカウントの画像を「AI絵師に描いてもらいました」とX(旧ツイッター)に投稿した翌日から、嫌がらせの電話が1日50件以上、殺害予告めいたメールも多数届いたという。 高田能史宮司は「生成AIに対してご不安(不満)を抱いているお気持ちは拝察いたしますが、脅迫・威力業務妨害という行為は許されざる暴挙。『罪を憎んで人を憎まず』の精神も大切にしておりますが、度が過ぎる行為に対しては然(しか)るべき対応をさせていただく」とのコメントを発表した。(日比野容子)