薬局に侵入し糖尿病の治療薬を盗もうとしたとして、兵庫県警が建造物侵入と窃盗未遂の疑いで、尼崎市の耳鼻咽喉科クリニック院長の男(62)=神戸市東灘区=を逮捕していたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。県警は近く、別の建造物侵入と窃盗の疑いで再逮捕する方針。 糖尿病治療薬はインターネットなどで「やせ薬」として広がり、女性を中心に人気があるという。ダイエット目的の場合は保険適用できないため、自費診療となる。日本医師会は副作用が出る恐れがあるなどとして安易に適応外の使用をしないよう呼びかけている。 捜査関係者によると、男の逮捕容疑は2024年10月下旬、提携している尼崎市内の薬局に合鍵を使って侵入し、糖尿病治療薬を盗もうとした疑い。薬が大量になくなっていることに薬局側が気づき、防犯カメラを設置したところ、容疑者に似た男が侵入する様子が写っていたという。 捜査関係者によると、男はダイエット目的で薬を盗んだことを認めているという。 同クリニックのホームページによると、男は複数のテレビ番組の医学監修を担い、出演もしていたという。