他人名義の電子決済サービスを悪用し、タブレットやスマートフォンなど総額約80万円相当をだまし取ったとして、中国人の男2人が詐欺の疑いで逮捕された。 逮捕されたのは、いずれも中国籍で住居不定・無職のルアン・ヤンシャオシー容疑者(26)と、リウ・チャン容疑者(22)。 警察によると、2人は去年7月から8月にかけて、宮城県と山形県の家電量販店4店舗で、他人名義でユーザー登録された電子決済サービスの支払い用コード画面を不正に使用。タブレット端末やスマートフォンなど計7点、総額約80万円分を不正に購入したとされる。 リウ容疑者は容疑を認めているが、ルアン容疑者は黙秘しているという。 警察の調べによると、無断で支払いコードを使用された被害者たちには共通点がある。いずれも、偽のショッピングサイトで商品を購入しようとし、サイト側から「商品が欠品したため返金する」「返金は電子決済サービスのみ」といった趣旨の連絡を受けていた。そのやり取りの中で、被害者は電子決済アプリの「支払い用コード画面」を送信。これが第三者を介して、ルアン容疑者らに渡り、犯行に使用されたとみられている。 警察は、こうした手口が組織的な犯行である可能性もあるとみて、宮城県警と山形県警が合同で捜査本部を設置。余罪の有無や背後にいるグループの実態解明を進めている。