先月(7月)の参議院選挙で自民党の候補者に投票する見返りに従業員に現金を渡すと約束をしたとして、パチンコ店運営会社の社長らが逮捕された事件です。岡山県内では少なくとも2店舗が関与したとみられ、警察が慎重に捜査を進めています。 公職選挙法違反の疑いで警視庁や岡山県警などの合同捜査本部に逮捕されたのは、東京都に本社を置くパチンコ店運営会社「デルパラ」の社長(50)と幹部の男女ら合わせて6人です。 (竹内大樹キャスター) 「デルパラが経営するこちらの店舗では駐車場にも多くの車が。通常通り営業しているようです」 警察によりますと、社長の男らは先月の参院選に自民党の比例代表で立候補していた阿部恭久氏を当選させる目的で、全国にあるデルパラの店舗の店長と共謀して従業員60人に対し、阿部氏に投票すれば見返りに現金3000円から4000円を支払うと約束をした疑いが持たれています。岡山県内では瀬戸内市と総社市の店舗の店長が関与したと見られています (瀬戸内市の店舗の客) 「参議院議員の選挙で違反したんじゃろ。ちょっとびっくりした」 警察によりますと、社長の男らは全国31店舗の従業員、250人以上に報酬を約束したとみられていて、応じた従業員側も公職選挙法違反容疑に問われる可能性があり摘発されれば、平成以降、国政選挙で最大の検挙人数になる見込みです。阿部氏は、全国のパチンコ店でつくる業界団体の理事長を務めていて参院選でおよそ9万票を獲得しましたが落選しています。