旧統一教会の韓鶴子総裁、特別検察に出頭 聴取後に逮捕の可否判断か

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子(ハンハクチャ)総裁(82)が17日、韓国ソウルの特別検察事務所に出頭した。旧統一教会のトップが捜査機関に出向くのは極めて異例。特別検察は、政治家らに不正な金品を供与した政治資金法違反などの疑いがあるとみており、韓氏から任意で事情聴取する方針だ。 特別検察はこれまで、旧統一教会をめぐる一連の事件で国会議員ら複数の容疑者を逮捕してきた。韓氏については17日に事情聴取後、起訴に向けて逮捕するのか、在宅起訴を目指すのかを判断するとみられる。 これに先立ち、聯合ニュースは17日、特別検察が最大野党「国民の力」の国会議員、権性東(クォン・ソンドン)容疑者(65)を政治資金法違反容疑で逮捕したと報じた。 権容疑者は前大統領の尹錫悦(ユン・ソンニョル)被告=内乱罪などで公判中=の側近だった。特別検察は、権容疑者が、教団幹部だったユン・ヨンホ被告=請託禁止法違反罪などで起訴=から不正な政治資金を受け取ったとみている。 また、尹被告の妻、金建希(キム・ゴンヒ)被告=あっせん収財罪などで起訴=が、ユン被告から高額なネックレスなどを贈られ、見返りに教団の事業で便宜を図った疑惑も調べている。 特別検察は、いずれも韓氏が元幹部に指示した疑いがあるとみている。韓氏は関与を強く否定している。 韓氏は旧統一教会を創始した文鮮明(ムン・ソンミョン)氏(2012年に死去)の妻。文氏の死後、旧統一教会の総裁となった。【ソウル福岡静哉】

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